資金繰り表の作り方

資金繰り表の存在意義


資金繰り表、聞いたことはある経営者も多いことと思いますが、そもそも資金繰り表とはなんでしょうか。

そして、なんのために作成するのでしょうか。

ここで経営者に質問をさせていただきます。

『会社の維持・継続・存続のために最も重要なことは何だと思いますか?』

ある方は売上とお答えされるかもしれません。ある方は利益とお答えになるかもしれません。

売上も利益も、もちろん重要な要素ですが、、会社の維持・継続・存続のために「最も」重要なものは「現預金」なのですね。

利益がどれだけ出ていても、お金が無くなれば会社は倒産します。黒字倒産ってものすごく多いんですよ。

逆に、どんなに赤字であったとしてもお金があれば会社は倒産しません。キャッシュフローは企業にとってまさに生命線なのです。

「勘定あって銭足らず」、「黒字倒産」、こうした事態を事前に察知することができ、かつそうならないようにするのが「資金繰り」であり、資金の流れを一覧表にしたのが「資金繰り表」なのです。「キャッシュフロー計算書」としばしば混同されますが、「資金繰り表」は会社の数か月、数年先の資金繰りを予測する「未来計算」であることに対して、「キャッシュフロー計算書」は過去のお金の流れを記録した、いわば「過去計算」である点で大きく異なります。

会社の維持・継続・存続のために最も重要な「お金(現金)」を管理するのに必要不可欠な「資金繰り表」ですが、誰が作成すべきなのでしょうか?

これは言うまでもなく経営者ご自身なのですが、作成していない経営者が多いのが現状であり、その理由は、「本業に追われて作成する時間がない」、「資金繰り表の作り方が分からない」ということでしょう。

また、税理士などの外部に任せたいと考えても、税理士の受験科目には資金繰り表の科目はありません。そして過去の経営結果を税務申告書にまとめる作業(過去会計)はされていても、将来のヴィジョンに向けた資金繰り表の作成サポート(未来会計)を行う税理士は多くないのが、これまた現状なのです。

将来の経営計画、損益計画では、売上と利益の把握ができても、「現金の有無」の把握はできません。

ちなみに銀行は融資申し込みの際に、経営計画の他に資金繰り表の提示を求める銀行も増えてきています。

それはなぜか・・・。銀行の返済決済はすべて「現金」で行われるからなのです。

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