数学が得意な人には当たり前すぎて語られてこなかったある「事実」

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今日は私が作った冊子「中学数学の正しい勉強方法」を読み直していました。
そこで、私がこの冊子を作った経緯の一つでもあることについて書きますね。

あなたは、学校の先生や友達に分からない問題を質問に行ったときに、こう思ったことはありませんか?

「なんで問題を見た瞬間に解き方が分かるんだろう」
って。

私も何度も何度も思ったことがあります。
家で一晩中分からない問題と向き合って、イライラで涙を浮かべながら問題と格闘した挙句、その次の日に先生に質問に行くとその先生は問題をみた途端に、「ああ、これはね・・・」と解説に入るんですよね。

私としては、分からない問題が分かったのでそれはそれで満足なんですけれど、それと同時に疑問に持ちましたよ。
「こんなに悩んだのに、なんですぐ分かるの?」って。

その時はずっと、「まあ、先生だもんな~」とか、「もともと、めっちゃ数学が得意なんだろうなぁ~」くらいにしか思っていませんでした。
だから自分はその分、頑張らないといけないんだろうなぁ~って漠然と思っていました。

この長年の疑問が解けたのは、私が塾講師をしてしばらくが経ってからの事でした。

塾講師をしていると、当然ですが数学が得意な生徒から苦手な生徒まで幅広く出会います。
そして当然、どのタイプの生徒にも授業を行ってきました。

正直、ある程度数学が得意な生徒っていうのは、成績を伸ばすのは簡単なんですよね。
私が言う、「こうすれば解けるよ」という言葉を、そのまま実行することができるからです。

しかし、数学が苦手な生徒はそうはいきません。
私がいくら説明しても、その時は理解しているように思えても、実際に問題を解かせてみると言ったとおりに問題を解くことができないのです。

なぜ、得意な生徒と苦手な生徒でこうも違いが出るんだろう?

単に頭が良い、悪いで終わらせてしまってはそこで思考停止になってしまいます。私は必死に理由を考えました。
抽象的ではない、ある決定的な違いがあるはずだ、とそれを探しました。

そして、ある一つの結論に達したのです。

それは、
数学が苦手な生徒というのは、頭が悪いから問題が解けないわけではない。
数学が苦手な生徒というのは、「問題を解くための手順」が分かっていないから問題を解くことができないのだ。

というものでした。

実は、中学数学の問題を解く手順というのは、完全にパターン化されています。
計算問題はこの手順、文章問題はこの手順、グラフの問題はこの手順というように決まっているのです。
そして、その手順通りに問題を解き進めれば、自ずと正解が導き出されます。

数学が得意な生徒というのは、問題を見た瞬間に、「その手順」が即座に頭に出てきます。
もちろん問題を見ただけで、答えまでは分かりませんよ。
しかし、「こう解き進めていけば、答えにたどり着く」というのが、すぐに見えるのです。

数学が得意な生徒だって、分からない問題に出会うことはありますが、それは解き進め方は分かったうえでの”分からない”なのです。
ですから、こうやってみよう、あんなことをやってみよう、と手を動かしながら悩むことができるのです。

一方で、数学が苦手な生徒というのは、問題を見ても手も足も出ないんですよね。
つまり、数学が得意な生徒のように、手を動かしながら悩むことすらもできないのです。

これはどういうことか。
つまりは、数学が苦手な生徒には、問題を解くための手順がそもそもインストールされていないということなのです。
例えるなら、パソコンで文章を作成したいのに、Wordの存在すらを知らないようなもの。
それでは、文章をどうやって打てばいいのかも分かりません。

でもね、パソコンで文章を作成した事がある人からすれば、Wordを使うことは当たり前。
だからわざわざ「Word」を使って文章を打つんだよ、ということは言わずに、Wordの存在を知らない人にWordを見せながら文章を打つところだけ見せてしまうのです。

初めて見た人は、なるほど~と思うかもしれませんが、そもそもの疑問はWordってどこにあるの?
ですよね。

勉強も全く同じなんですよ。
数学が得意な生徒からすれば、問題を解く手順が存在することは当たり前すぎてその手順を何も語らないままに問題を解いています。
それを数学が苦手な生徒からは、「あいつ、頭いいなぁ~」と見えてしまうのです。
逆に数学が苦手な生徒はその手順を知らないので、得意な生徒から見れば「こうすれば解けるのに、なんで手が止まるの?」と見えてしまうだけなのです。

ここ、とっても重要ですからね。
数学の問題が解ける解けないの決定的な差は、頭の良し悪しではありませんよ。
「問題を解くための正しい手順」を知っているか知らないかの差でしかないのですよ。


この手順さえ分かってしまえば、問題は解けるようになります。
もちろん、スポーツと一緒で練習は必要ですよ。頭で理解しただけではすぐにはできません。

でも、「やり方」が分かって「練習」すれば、そりゃ結果は出てきますよ。

この”事実”に気づいてからは、私の授業は一変しました。
単なる説明から、解く手順を教えていくようになりました。

すると、今まで数学が苦手だった生徒も、点数が上がってきました。
そして、私が塾講師をやめるときいただいた寄せ書きに、ある生徒からこんなコメントが寄せられていました。

「西さんには、俺の人生の知って得することの8割を教えてもらいました」

ちょっとオーバーな表現ではありますが(笑)、でもとっても嬉しかったですね。

だから私は、数学が得意な人からすれば当然すぎて語られてこなかった、問題を解くための正しい手順を言語化し、冊子にまとめようと考えたのです。

そうすれば数学が苦手な生徒に、一筋の光を与えられると思ったのです。

この冊子が、あなたやあなたのお子さまの成績UPの一助になることを心より祈っているのです。

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コメント

    • 逆立ち走り去り
    • 2019年 4月 16日

    私は小学校の高学年には既に文章題で算数を諦めていました。例えば以下のような問題。

    標高0mの気温は20度。標高xmの気温を求めよ。なお標高が100m上がるに連れて気温は0.6度下がる。
    ①x÷100=x/100→割合
    ②0.6・x/100=3/5・x/100=3x/500→気温差
    ③(20-3x/500)→気温

    間違っていたらすみません。
    25歳になる今でも別の文章題になると①が思い浮かばないんです。

    x÷100=x/100は頭では理解していますし、機械的に解けるけど、今でも感覚がよく分からない。
    1000÷100=1000を100等分したら10。
    x÷100=xを100等分したらx/100。分かるけどなんか納得行かない。

    割り算を機械的にしてるだけで映像として理解していないのかもしれない。
    そこで思うのですが、算数や数学が苦手な子って、総じて映像が浮かばないのではないでしょうか。
    そして、総じて文章題が苦手な気がします。

      • 24yuki
      • 2019年 5月 08日

      コメントいただき、ありがとうございます。
      HPの調子が悪く、コメントを拝見できない日が続いておりました。

      仰る通り、算数や数学が苦手な子というのは、映像が浮かばないケースは非常に多いです。
      事実、わたしは数学が大好きでしたが、右脳で物事を考えるのが非常に苦手で、空間図形等の問題には悪戦苦闘していた記憶があります。

      私の著書にも書きましたが、数学の文章問題を解くための最初のステップは、
      文章を絵に書いてイメージすること、です。

      これは何度も何度も訓練することで、習得できます。

      あとは性格的な問題もありますが、
      頭では理解できることを、そのまま「そうなんだ」と受け入れることも大事なんです。

      たとえば、「マイナスとマイナスのかけ算の結果はプラスになる」なんてことは、考えても仕方ありません。
      「そうなるんだなぁ」と受け入れるしかないはずです。

      同様に、他の問題でも機械的にやってしまうことも大切だと感じます。

      どこまでを本当に理解したいのか、を自分自身で理解することってとても大事です。

      教員や塾講師などの指導者は、生徒一人一人に合わせた「ここまでは理解させる」という指標を持てるといいですよね。

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